眠る繭
裏に表に、死者を見据える者たち。
《主要登場人物》
〈情報局‐1〉
――全て拒絶したくなる気持ちは解らなくはない。
一、
「まあ、そもそもの未練が『拒絶』だからねぇ」
「それ未練っていうんですかね……」
〈情報局‐2〉
――情報を人として見だすと碌なことがないけれど。
二‐一、
「世の中、愚痴聞きで済む魂ばっかりじゃないってことよ」
「解ってますって」
二‐二、
「それで、どうだったの彼女?」
「相変わらずですよ」
〈情報局‐3〉
――紙の束というものは、見た目よりずっと重い。
三、
「……嘘」
「嘘かもしれない、本当かもしれない」
〈情報局‐4〉
――良い顔をしている。
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